2024年度日本万国博覧会記念基金事業助成
1908年に日本人女性によって作庭された日本庭園が荒廃していました。2014年から復元が開始され、2024年度で10年を迎えることを記念し、日本庭園の作庭プロセスや管理技術、さらには庭園芸術の精神哲学を理解していただくため、作庭の経緯や復元の様子をパネルや動画で展示する復元開始十周年記念展示を開催することとなりました。
現在でも、日本と英国並びにスコットランドの間では文化交流、物流、ビジネス が盛んに行われています。現在、1900 年代初期に造られた日本庭園にはたくさ んの英国並びにスコットランドの技術者が庭園管理の業務を行っています。しか し、日本庭園の作庭の過程、管理の技術、または、それらにまつわる庭園芸術の 精神哲学は、技術の向上を図るためにもっと理解が必要です。また、この日本庭 園を訪れる来園者の理解も必要です。復元事業 10 周年を一つの区切りとして作庭の経緯や復元の様子をパネルや動画を展示することで精神哲学の理解を深め ていただくことが目標です。
復元の概要
2014 年から 10 年にわたり行われたコーデン城日本庭園復元事業では、その歴史 的、芸術的、生態自然学的、考古学的な価値が復元され、またそれを将来的に維 持していくための計画が開発者サラ・スチュアート(エラ・クリスティーの曾姪) と計画当局の間で合意され、当法人代表理事 福原成雄からの専門の支援を受 け、現在も継続して復元作業と管理作業が進められています。
2024 年に復元事業 10 周年を記念し、当庭園の歴史と復元されていく過程を展示会で紹介し、併せてワークショップや祭りイベントを開催いたします。



復元意図
1645 年鎖国開始から 200 年が経ち、日本が西洋との交流を再開し、日本と諸外 国間で文化交流、物流、ビジネスが盛んに行われるようになりました。英国とス コットランドにも貴族や富豪によってたくさんの日本の物品、装飾、芸術品、植 物、さらには建築物などもたくさん持ち込まれ、ジャポニズムの潮流の一端とな りました。1908 年から建設が始められたコーデン城日本庭園はこの潮流の象徴 とも言えます。
復元の経緯
コーデン城日本庭園は、1907 年エラ・クリスティー (冒険家;1861-1949)が日 本を訪れ日本庭園を鑑賞した際、その美しさに感動し、日本庭園を作りたいと熱 望し、1908 年に園芸学校に留学中の日本人女性、半田たき(1871-1956)に設計、 施工を依頼して作庭が進められ、その後、鈴木慈什(1877-1937)マツオシンザ ブロウ(不詳-1937)が関わり整備完成されました。
感謝
日本庭園内での展示が、伝統文化理解の深化に貢献することを願い、2024年度日本万国博覧会記念基金事業助成金により、復元開始十周年記念展示を実現できることに心から感謝申し上げます。

可能性に満ちた日本庭園
2024年を一区切りとして、エラクリスティーが想い描いた日本庭園の姿、そして、ロバート卿が復元を願った日本庭園復元工事から、新たにサラ様がこれからのコーデン城日本庭園を作り上げていくスタートと捉えています。
今後は庭園の日本的維持管理(とても重要です)、そして、鑑賞だけの庭園ではなく、様々な日本とスコットランド文化交流の場として利用される日本庭園として非常に重要な日本庭園であり、そのことが永続的に行われるようにするためにも、今回の「公益財団法人 関西・大阪21世紀協会 万博記念基金事業助成金事業」の助成対象としての意義は計り知れません。

